ソウル:韓国・ソウル日本文化センターが新村へ移転しました

ソウル日本文化センター

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新しくなったライブラリー

韓国ソウルに国際交流基金の拠点が創設されたのは2001年。近年日本における韓流ブームや韓国における日本のポップカルチャー人気など、日韓の文化交流は盛んになっている中、ソウル日本文化センターでは特に日韓による共同作業(日韓コラボレーション)や、人口高齢化、青少年問題など社会的共通課題への取組みに重点を置いています。

ソウル日本文化センターは、2009年秋に官庁・ビジネス街の光化門から新村へ移転しました。新村は延世大学校、梨花女子大学校などの大学が集中する学生街で、韓国の新しい文化が発信される「若者の街」として有名です。

ソウル日本文化センターの若者の町への移転は韓国側にも好意をもって受け止められているようです。2月1日に開催された移転記念式典には、柳仁村(ユ・インチョン)韓国文化体育観光部長官らに出席していただきました。(柳長官は中央大学副教授だった2006年に国際交流基金日本研究フェローシップで来日研究しています。)記念式典では日本人の父、韓国人の母を持つシンガー・ソングライター沢知恵さんが登場し、両国語によるオリジナルソングを披露しました。96年に日本国籍をもつ歌手として初めて韓国でコンサートを開催し、98年には韓国で初めて日本語の歌を公式に歌った沢さん。2月2日・3日にはソウル、5日には釜山で公演を行ない、好評を博しました。また、式典では小津安二郎監督の無声映画『大学は出たけれど』(1929年)を韓国人俳優キム・デジョン氏の語りと韓国若手音楽家の韓国伝統楽器生演奏付で上映しました。

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無声映画の伴奏は韓国伝統楽器の生演奏で行なわれた

センターでは、移転記念事業として3月までの間に、「いわさきちひろ展」、「ふろしきデザイン展」、溝口健二監督特集映画祭、三橋貴風・尺八公演&ワークショップなど多彩な事業を、様々な機関との協力で開催していきます。

ソウル日本文化センターは、駅から近い便利な立地で、映像資料や書籍が利用できる文化情報室や、日本語講座、会議、展示会等に使えるセミナー・ルームを備えています。若者の町・新村で日本の「いま」を発信する場として生まれ変わったセンターを、ぜひ訪れてみてください。

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